
顧客データを活用すると、オンラインショップの売上が伸びない原因を、感覚ではなく数字から判断しやすくなります。
たとえば、商品ページは見られているのに購入されない場合は、写真、説明文、価格、送料などに問題がある可能性があります。
初回購入は多いのに再購入されない場合は、商品満足度、購入後フォロー、再注文の導線などを見直す必要があります。
ただし、顧客データを集めるだけでは売上は伸びません。大切なのは、改善したい数字を決め、必要なデータを集め、施策を実行し、変更前後を比較することです。
- 最初に改善する指標を1つ決める
- 顧客を初回購入者・リピーター・休眠顧客に分ける
- 購買履歴・行動・レビュー・配信反応を組み合わせる
- 一度に多くを変えず、施策前後の数字を比較する
- 個人情報は必要な範囲だけ取得し、安全に管理する
この記事では、ECで活用できる顧客データの種類、最初に見るべき指標、顧客の分類方法、メール・LINE・レビューへの活用、個人情報の注意点、90日間の実践手順を解説します。
顧客データマーケティングとは
顧客データマーケティングとは、顧客の購入履歴、サイト内行動、問い合わせ、レビュー、メールへの反応などを使って、商品、ページ、配信、広告、顧客対応を改善する方法です。
簡単にいえば、次の4つをデータから判断する取り組みです。
初回購入者、リピーター、休眠顧客など、顧客の状態を分けます。
商品の使い方、関連商品、再購入、レビュー依頼などを選びます。
注文直後、商品到着後、消耗時期など、顧客に合う時期を選びます。
メール、LINE、商品ページ、広告、SNSなどを使い分けます。
すべての顧客へ同じセール情報を送るのではなく、顧客の状態に合わせて内容を変えることが重要です。
| 顧客の状態 | 主な案内内容 |
|---|---|
| 初回購入者 | 商品の使い方、注意点、問い合わせ先 |
| リピーター | 関連商品、再購入、先行販売、会員特典 |
| 休眠顧客 | 新商品、活用方法、アンケート |
| カート離脱者 | 送料、発送日、返品条件、FAQ |
| 特定商品の購入者 | 消耗時期に合わせた再購入案内 |
小規模ECでは、顧客を細かく分けすぎる必要はありません。まずは「初回購入者」「リピーター」「休眠顧客」の3つから始めましょう。
最初に改善する数字を1つ決める
顧客データを分析する前に、何を改善したいのか決めます。
目的を決めずに数字を見始めると、確認項目が増え、具体的な施策を実行できなくなります。
最初は、次の3つから1つ選んでください。
1 購入率を上げる
アクセスはあるのに購入されない場合に確認します。
購入率=購入数÷セッション数×100
主に確認するデータは次のとおりです。
- 商品ページ閲覧数
- カート投入数
- 購入手続き開始数
- 購入数
- 問い合わせ内容
- レビュー
- 返品理由
2 平均注文額を上げる
注文数はあるものの、1件あたりの売上が小さい場合に確認します。
平均注文額=売上÷注文数
主に確認するデータは次のとおりです。
- 同時購入されている商品
- 商品別の購入数
- セット商品の利用状況
- 送料無料ラインの利用状況
- 関連商品のクリック数
- クーポン利用状況
3 リピート購入率を上げる
初回購入者はいるものの、再購入されていない場合に確認します。
リピート購入率=期間内に2回以上購入した顧客数÷期間内の購入顧客数×100
主に確認するデータは次のとおりです。
- 初回購入商品
- 2回目に購入された商品
- 再購入までの日数
- 顧客別の購入回数
- 購入後メールのクリック
- レビュー内容
- 返品や問い合わせ
計算期間や顧客の数え方は、毎回同じ条件に統一してください。
ECで活用する5種類の顧客データ
顧客データは、すべて同じ目的で使うものではありません。データの種類ごとに、判断できる内容が異なります。
1.購買データ
実際の注文から得られるデータです。
- 購入商品
- 購入日時
- 購入金額
- 購入回数
- 同時購入商品
- 使用したクーポン
- 決済方法
- 配送先地域
- 返品、キャンセル
購買データは、売れ筋商品、再購入されやすい商品、同時購入される組み合わせを確認するために使います。
たとえば、コーヒー豆とフィルターが一緒に購入されているなら、セット販売や関連商品表示を検討できます。
2.行動データ
顧客がショップ内でどのように行動したかを示すデータです。
- 流入元
- 閲覧した商品
- 商品一覧からのクリック
- カート追加
- 購入手続き開始
- 購入完了
- サイト内検索
- 離脱したページ
- 利用端末
商品閲覧数と購入数だけでは、商品ページと決済画面のどちらに問題があるか判断できません。
商品閲覧、カート追加、購入手続き開始、購入完了を分けて確認してください。
view_item:商品詳細の閲覧add_to_cart:カートへの追加begin_checkout:購入手続きの開始purchase:購入完了
3.反応データ
メール、LINE、広告などに対する反応です。
- メール開封
- メールクリック
- 配信停止
- LINEのクリック
- LINEのブロック
- 広告クリック
- 広告経由の購入
- クーポン利用
反応データを見ることで、配信内容、対象者、タイミング、リンク先が適切だったか判断できます。
開封率だけで成果を判断せず、クリック、購入、利益まで確認してください。
4.顧客の声
数字だけでは分からない理由や不満を把握するデータです。
- レビュー
- 問い合わせ
- アンケート
- 返品理由
- チャット履歴
- SNSのコメント
- 商品に関する要望
問い合わせで同じ質問が繰り返されている場合は、顧客対応の問題ではなく、商品ページやFAQの情報不足かもしれません。
5.顧客が自分で提供するデータ
顧客が、希望や好みを自分から回答した情報です。
- 希望するサイズ
- 好きなカラー
- 利用目的
- 興味がある商品
- 購入予定時期
- 受け取りたい情報
- 予算
- 抱えている悩み
購入履歴だけでは、顧客が商品を買った理由までは分かりません。
アンケートや商品診断で希望を聞けば、関係のない商品を繰り返し案内することを減らせます。
顧客が自ら提供する情報の集め方は、ゼロパーティデータ活用でEC体験を最適化する方法も参考になります。
顧客データが保存されている場所を確認する
分析を始める前に、現在どこにデータが保存されているか確認します。
| データ | 主な確認場所 |
|---|---|
| 注文、売上 | ECカート、受注管理システム |
| 顧客別購入履歴 | ECカート、顧客管理システム |
| 商品閲覧、カート追加 | アクセス解析ツール |
| 検索表示、クリック | Google Search Console |
| メール反応 | メール配信ツール |
| LINE反応 | LINE管理画面、連携ツール |
| レビュー | ECカート、レビューツール |
| 問い合わせ | メール、フォーム、チャット |
| 返品理由 | 受注管理、問い合わせ記録 |
最初からすべてのデータを1つのシステムへ統合する必要はありません。
商品数や注文数が少ない段階では、表計算ソフトへ月次で集計する方法でも十分です。
集計作業が増え、入力漏れや数字の不一致が起き始めたら、データ連携や自動化を検討します。
顧客データ活用の基本4ステップ
同じ「リピート率」「顧客数」という言葉でも、担当者やツールによって計算方法が異なることがあります。
- 対象期間
- 注文日と発送日のどちらを使うか
- キャンセル注文を含めるか
- 返金注文を含めるか
- ゲスト購入を同じ顧客として識別できるか
- 注文数と購入者数のどちらを使うか
- 税込売上と税抜売上のどちらを使うか
定義が変わると、施策前後の比較ができません。月次レポートには、数字だけでなく計算式も記録しておきましょう。
初回購入者
購入回数が1回の顧客です。最初の目的は、次の商品を売ることではなく、購入した商品を問題なく使ってもらうことです。
- 購入のお礼
- 発送予定
- 商品の使い方
- お手入れ方法
- 問い合わせ先
- レビュー依頼
リピーター
2回以上購入している顧客です。購入履歴を使って、関連性のある案内を行います。
- 再購入
- 関連商品
- 先行販売
- 会員限定情報
- 定期購入
- 購入回数に応じた特典
休眠顧客
一定期間購入していない顧客です。休眠と判断する期間は、商品の購入周期に合わせて決めます。
- 前回商品の使い方
- お手入れ情報
- 新商品
- 再入荷
- アンケート
- 関連する読み物
顧客を分類したら、最も改善したい数字に対応する施策を1つ実行します。
初回購入者へ、商品到着後7日目に使い方とレビュー依頼を送る。
変更前後で次の数値を確認します。
- メール配信数
- クリック数
- レビュー投稿数
- 問い合わせ数
- 2回目購入数
- 配信停止数
メール件名、送信時期、特典、商品ページを同時に変更すると、何が結果へ影響したか分からなくなります。
施策後は、次のいずれかを決めます。
- 成果が出たため継続する
- 対象者や内容を変更して再検証する
- 利益や顧客体験を悪化させたため停止する
良い結果だけでなく、失敗した施策も記録してください。
購買履歴を売上改善へ活用する
売れ筋商品を確認する
売上金額だけでなく、販売数、利益、返品率も確認してください。
売上が大きくても、広告費や返品費が多く、利益がほとんど残っていない商品もあります。
初回購入商品を確認する
新規顧客が、どの商品から購入しているか確認します。
初回購入が多い商品は、新規顧客の入口として次の改善を行います。
- 初心者向けの説明を増やす
- 使い方を分かりやすくする
- 送料と発送日を明記する
- 関連するFAQを追加する
- 次に選ぶ商品を案内する
同時購入商品を確認する
一緒に購入される商品があれば、次の場所で関連商品として案内します。
- 商品ページ
- カート
- 購入後メール
- 使い方ページ
- 再購入メール
関連性が低い商品を、ショップ側が売りたいという理由だけで表示しないようにしてください。
再購入までの日数を確認する
消耗品や食品などでは、初回購入日から2回目購入日までの日数を確認します。
たとえば、2回目購入までの中央値が35日なら、購入から30日前後で残量確認や再注文を案内する方法があります。
購入直後から再購入を促すのではなく、商品を実際に使用する期間に合わせてください。
初回購入者への施策
初回購入者に対しては、売り込みよりも安心と商品理解を優先します。
| タイミング | 案内内容 |
|---|---|
| 注文直後 | 注文内容、発送予定、問い合わせ先 |
| 発送後 | 追跡番号、到着予定 |
| 商品到着後 | 使い方、保管、お手入れ |
| 使用後 | 困りごとの確認、レビュー依頼 |
| 再購入前 | 残量確認、関連商品、再注文 |
購入直後にクーポンや別商品ばかり案内すると、一方的な売り込みだと受け取られる場合があります。
まず、顧客が購入した商品を正しく使える状態を作ってください。
リピーターへの施策
リピーターへは、過去の購入内容と関係する情報を届けます。
- 購入した商品の再注文
- 同じシリーズの商品
- 交換部品や詰め替え
- 利用目的に合う関連商品
- 先行販売
- 会員限定情報
- 定期購入
- 購入回数に応じた特典
割引だけに頼らないことが重要です。
リピーターにとっては、前回の商品を探し直さずに注文できることや、自分に関係する商品だけを案内されることも価値になります。
休眠顧客への施策
休眠顧客へいきなり強いセール案内を送るのではなく、購入が途切れた理由を考えます。
- 商品をまだ使い切っていない
- 商品に満足しなかった
- 価格が合わなかった
- 別の商品へ乗り換えた
- ショップを忘れている
- 配信内容が合わなかった
- 再購入方法が分からない
最初は、次のような案内から始めます。
- 前回商品の活用方法
- お手入れ方法
- 商品改善のお知らせ
- 新しい使い方
- 簡単なアンケート
- 再入荷情報
反応がない顧客へ、同じ内容を何度も送らないようにしてください。
メール配信へ顧客データを活用する
- 注文後の案内
- 商品の使い方
- FAQ
- レビュー依頼
- 関連商品
- 再購入
- 会員特典
- 先行販売
- 役立つコンテンツ
- アンケート
- 新商品
- 再訪案内
- 配信成功数
- 開封率
- クリック率
- 購入数
- 配信停止率
開封率が高くても、クリックや購入がなければ売上にはつながっていません。
件名だけでなく、本文、リンク、CTA、リンク先の商品ページまで確認してください。
LINE配信へ顧客データを活用する
LINEは、再入荷、発送、商品情報などを伝える接点として利用できます。
- 登録直後:ショップ案内、人気商品
- 購入後:使い方、問い合わせ先
- 特定商品購入者:関連商品、消耗時期
- リピーター:先行案内、会員特典
- 休眠顧客:新商品、アンケート
配信頻度が多すぎると、ブロックされる可能性があります。
一斉配信だけでなく、登録経路、購入履歴、顧客が希望した情報に合わせて配信してください。
LINEの具体的な配信設計は、LINE連携でEC売上を伸ばす配信設計も参考になります。
カゴ落ち対策へ活用する
カートへ追加したのに購入されなかった場合、顧客は商品に一定の関心を持っています。
すぐにクーポンを送る前に、離脱原因を確認します。
- 送料が最後まで分からない
- 発送日が不明
- 利用したい決済方法がない
- 会員登録が面倒
- 入力項目が多い
- 返品条件が分からない
- サイズや仕様に不安がある
- スマートフォンで操作しにくい
カゴ落ちメールでは、購入を急かすより、購入前の不安を解消する情報を案内します。
カートにご検討中の商品が残っています。
送料、お届け目安、返品条件はこちらから確認できます。
サイズや使い方についてご不明な点がある場合は、お問い合わせください。
カゴ落ち率だけでなく、カートから購入手続きへ進んだ割合、購入手続きから完了した割合も分けて確認してください。
顧客データを商品ページ改善へ使う
商品ページの閲覧数が多いのにカート追加が少ない場合は、顧客データとページ内容を一緒に確認します。
- 商品ページ閲覧数
- カート投入率
- 購入率
- 問い合わせ
- レビュー
- 返品理由
- サイト内検索
- 流入キーワード
問い合わせを反映する
「サイズはどのくらいですか」という問い合わせが多ければ、実寸表や比較写真を追加します。
「いつ届きますか」という問い合わせが多ければ、発送予定を購入ボタン付近へ表示します。
レビューを反映する
レビューで評価されている点は、商品説明で十分に伝わっていない可能性があります。
反対に、同じ不満が複数回書かれている場合は、商品、説明、梱包などを改善します。
返品理由を反映する
サイズ、色、素材に関する返品が多い場合は、商品説明と実物の差を小さくする必要があります。
商品写真、サイズ表、注意点を見直してください。
検索データを商品とコンテンツ改善へ使う
顧客データは、購入後の情報だけではありません。
Google Search Consoleの検索クエリやサイト内検索の履歴から、顧客がどのような言葉で商品や情報を探しているか確認できます。
- 検索されている表現を商品説明へ追加する
- 質問形式の検索語をFAQへ反映する
- 比較されている商品を比較記事にする
- 使い方に関する検索語から解説記事を作る
- 表示回数が多くCTRが低いページのタイトルを改善する
データから改善箇所を判断する表
| データの状態 | 考えられる問題 | 最初に行う改善 |
|---|---|---|
| アクセスが少ない | 集客不足 | SEO、SNS、広告を確認 |
| 閲覧は多いがカート追加が少ない | 商品情報不足 | 写真、説明、送料を改善 |
| カート追加後に離脱する | 購入条件への不安 | 送料、決済、入力項目を確認 |
| 購入されるが平均注文額が低い | 関連提案不足 | セット、関連商品を検討 |
| 初回購入は多いが再購入が少ない | 購入後体験不足 | 使い方、再注文導線を改善 |
| メール開封率が低い | 件名・送信対象 | 件名、頻度、対象を見直す |
| クリック率が低い | 内容・CTA | 本文とリンク先を改善 |
| 配信停止率が高い | 過剰配信 | 頻度と配信対象を見直す |
| 返品率が高い | 説明と実物の差 | サイズ、写真、品質を確認 |
| 問い合わせが多い | 必要情報の不足 | 商品ページとFAQへ反映 |
原因が送料、説明不足、決済画面にある場合、値引きでは問題を解決できません。まず離脱している場所と顧客の不安を確認してください。
個人情報と配信同意の注意点
顧客データには、氏名、住所、メールアドレス、電話番号、購入履歴などが含まれます。
売上改善に役立つからといって、利用目的を決めずに情報を集めてはいけません。
- 取得する情報と利用目的を決める
- プライバシーポリシーへ記載する
- 必要以上の情報を集めない
- 閲覧できる担当者を制限する
- 退職者や不要なアカウントを削除する
- 強いパスワードと二段階認証を利用する
- 外部ツールの利用条件を確認する
- 不要になった情報の保管期間を決める
- 漏えい時の連絡手順を作る
広告・宣伝メールは注文通知と分ける
注文確認、発送通知などの取引上必要な連絡と、新商品、セール、クーポンなどの広告・宣伝メールは目的を分けて管理します。
広告・宣伝メールを配信する場合は、同意の取得、送信者情報、配信停止方法など、適用される法令や利用サービスの規約を確認してください。
ECで扱うデータの安全管理は、データ活用の注意点|EC運営で守る個人情報と安全対策も参考になります。
外部AIツールへ顧客情報をそのまま入力しない
生成AIを使ってメール文面や分析案を作る場合も、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、注文番号などをそのまま入力しないでください。
分析に使う場合は、個人を識別できない状態へ加工します。
山田太郎、東京都〇〇区、メールアドレス〇〇、商品Aを3回購入。
関東在住、購入回数3回、商品A購入者。
利用するAIサービスのデータ保存、学習への利用、管理権限なども確認してください。
90日で顧客データ活用を始める手順
- 購入数を確認する
- 平均注文額を確認する
- リピート購入率を確認する
- 売れ筋商品を確認する
- 返品理由を分類する
- 問い合わせ内容を分類する
- ECイベントの計測を確認する
- メールとLINEの配信実績を確認する
- 指標の計算方法を統一する
複雑なダッシュボードを作る必要はありません。まずは、毎月同じ数字を比較できる状態を作ります。
購入率を改善する場合
- 商品写真を追加する
- 送料を分かりやすくする
- 発送日を明記する
- FAQを追加する
- 返品条件を明記する
平均注文額を改善する場合
- 同時購入商品を調べる
- セット商品を作る
- 関連商品を表示する
- 送料無料ラインを案内する
リピート購入率を改善する場合
- 使い方案内を送る
- レビューを依頼する
- 再購入時期を調べる
- 再注文リンクを設置する
一度に多くを変えず、変更内容と実施日を記録します。
顧客を初回購入者、リピーター、休眠顧客に分け、各グループに1つずつ施策を設定します。
- 初回購入者:商品到着後の使い方案内
- リピーター:前回商品に合う関連商品
- 休眠顧客:活用方法とアンケート
90日後は、購入数だけでなく、クリック、配信停止、返品、問い合わせの変化も確認してください。
顧客データマーケティングの記録テンプレート
対象期間:
改善する指標:
変更前の数値:
目標値:
注文データ:
行動データ:
メール・LINEデータ:
レビュー・問い合わせ:
初回購入者:
リピーター:
休眠顧客:
その他:
配信内容:
対象商品:
実施日:
使用チャネル:
リンク先:
配信数:
クリック数:
購入数:
売上:
平均注文額:
配信停止数:
返品・問い合わせ:
継続する:
変更する:
停止する:
次に検証する内容:
顧客データ活用でよくある失敗
データを集めるだけで終わる
レポートを作っても、改善内容が決まっていなければ売上にはつながりません。
確認後は、担当者、変更内容、実施日を決めてください。
指標を見すぎる
多数の数字を追うと、優先順位を決められません。
最初は、購入率、平均注文額、リピート購入率のいずれかに絞ります。
全顧客へ同じ内容を送る
初回購入者とリピーターでは、必要な情報が異なります。
最低限、購入回数で分けてください。
細かく分類しすぎる
顧客数が少ない段階で多くのセグメントを作ると、配信対象が少なくなり、効果を判断できません。
3分類から始めます。
割引に頼りすぎる
毎回クーポンを送ると、利益が減り、通常価格で購入されにくくなります。
使い方、関連情報、再注文の便利さも提供してください。
ツール間の数字をそのまま比較する
アクセス解析、ECカート、メール配信ツールでは、集計方法や対象期間が異なる場合があります。
正式な売上と注文数は受注データを基準にし、アクセス解析はサイト内行動の分析に利用します。
個人情報を過剰に集める
使う予定がない情報を集めると、管理負担とリスクが増えます。
施策に必要な情報だけを取得してください。
顧客データ活用チェックリスト
- 改善する指標を1つ決めている
- 購入率を確認している
- 平均注文額を確認している
- リピート購入率を確認している
- 売れ筋商品を把握している
- 初回購入商品を把握している
- 同時購入される商品を確認している
- 再購入までの日数を確認している
- 初回購入者へのフォローがある
- リピーター向け施策がある
- 休眠顧客向け施策がある
- メールやLINEの反応を確認している
- レビューを商品改善に反映している
- 問い合わせをFAQへ反映している
- 施策の変更日を記録している
- プライバシーポリシーを整えている
- メール配信の同意と停止方法を管理している
顧客データ活用に関するFAQ
小規模ECでも顧客データを活用できますか?
できます。最初は、ECカートの注文履歴、アクセス解析、レビュー、問い合わせだけでも十分です。
高度な顧客管理システムを導入する前に、現在取得できるデータを施策へ反映してください。
最初に見るべき顧客データは何ですか?
購入商品、購入回数、平均注文額、2回目購入までの日数を確認してください。
サイト改善では、商品閲覧、カート追加、購入完了も確認します。
顧客を何種類に分ければよいですか?
最初は、初回購入者、リピーター、休眠顧客の3種類で十分です。
運用に慣れ、顧客数が増えた後に、購入商品や購入金額などで分けます。
顧客データ活用には有料ツールが必要ですか?
必須ではありません。
注文数が少ない段階では、ECサービスの管理画面、アクセス解析、表計算ソフトで始められます。
手作業が増え、更新漏れや誤配信が発生し始めた段階で、顧客管理や自動配信ツールを検討します。
メールとLINEはどちらを使うべきですか?
顧客層、配信内容、運用体制によって異なります。
注文内容や長い使い方説明はメール、再入荷や短い通知はLINEなど、目的で使い分ける方法があります。
購入履歴からおすすめ商品を表示してもよいですか?
顧客にとって関連性がある商品であれば、購入判断を助ける場合があります。
関係のない商品を繰り返し表示したり、購入理由を決めつけたりしないようにしてください。
顧客データを広告に利用できますか?
利用する広告サービス、データの種類、取得時の説明、顧客の同意、サービスの規約などを確認する必要があります。
個人情報やメールアドレスを、確認せずに外部サービスへ送信しないでください。
まとめ
- 購入率、平均注文額、リピート購入率から1つ選ぶ
- 注文、行動、反応、顧客の声を確認する
- 顧客を初回、リピーター、休眠の3つに分ける
- 1つの施策を実行する
- 変更前後の数字を比較する
購入率が低ければ、商品ページ、送料、決済を改善します。
平均注文額が低ければ、同時購入商品や関連商品を確認します。
リピート購入率が低ければ、使い方案内、レビュー依頼、再購入導線を整えます。
一度にすべてを実施する必要はありません。
まずは直近3か月の注文データを使い、初回購入者、リピーター、休眠顧客の人数を確認してください。
次に、最も人数が多いグループへ1つだけ施策を実施し、クリック、購入、配信停止、問い合わせの変化を記録しましょう。
顧客データは、顧客を追いかけるためではありません。
不要な案内を減らし、必要な情報を適切なタイミングで届けるために使うことが重要です。