実店舗とオンラインショップのコスト比較|初期費用・利益・損益分岐点

実店舗とオンラインショップの初期費用・固定費・限界利益・損益分岐点を比較する図

商品を販売する方法には、実店舗、オンラインショップ、そして両方を組み合わせる方法があります。

実店舗は、商品を直接見てもらい、試着・試用・接客を通じて購入を後押ししやすい一方、物件取得費、内装、家賃、人件費など、売上が少なくても発生する固定費が大きくなりやすい販売方法です。

オンラインショップは、物件や大規模な店舗設備を持たずに小さく始めやすい一方、決済手数料、梱包、送料、広告、返品など、注文数に応じて増える費用があります。

そのため、「実店舗は高い」「ネットショップは安い」と初期費用だけで判断するのは不十分です。

比較するときは、「販売開始までに必要な初期費用」「毎月発生する固定費」「1件売れるたびに発生する変動費」「1件売れたときに残る限界利益」の4つを分けます。

さらに、固定費を回収するために何件売る必要があるのか、損益分岐点まで計算すると、自分の商品に合う販売チャネルを判断しやすくなります。

この記事では、実店舗とオンラインショップの初期費用・固定費・変動費・利益構造を比較し、限界利益と損益分岐点の計算、販売チャネルの選び方、90日で需要を検証する方法まで解説します。

この記事の要点
  • 実店舗は物件・内装・家賃・人件費など固定費が大きくなりやすい
  • オンラインショップは固定費を抑えやすいが送料・梱包・広告などの変動費が増えやすい
  • 初期費用だけでなく1件あたりの限界利益を比較する
  • 損益分岐注文数は「固定費÷1注文あたり限界利益」で計算できる
  • オンラインショップの方が必ず利益率が高いわけではない
  • 試着・試用・接客が重要な商品は実店舗に強みがある
  • 全国に顧客が分散する商品や再購入商品はECと相性がよい
  • 迷う場合はEC・ポップアップなどで需要を検証してから常設店舗を検討する

実店舗とオンラインショップの違いを比較

比較項目 実店舗 オンラインショップ
初期費用 物件・内装・設備で大きくなりやすい 小規模・低予算から始めやすい
月額固定費 家賃・人件費・光熱費が中心 ECサービス・アプリ・保守費が中心
販売ごとの費用 決済・袋・包装など 決済・梱包・送料・広告など
商圏 店舗周辺・来訪者が中心 地域に縛られず販売しやすい
商品確認 実物・試着・試食・試用が可能 写真・動画・説明・レビューで補う
接客 対面で提案しやすい 商品ページ・メール・チャット中心
商品の受け渡し その場で持ち帰れる 梱包・配送が必要
集客 立地・看板・地域広告 SEO・SNS・広告・メール
データ分析 来店・接客等を別途計測 閲覧・カート・購入を計測しやすい
主なリスク 高い固定費・立地・来店不足 送料・広告・返品・価格競争
結論は「初期費用が安い方」では決めない

実店舗は固定費が大きくなりやすい一方、配送費がなく、接客によって高単価商品を販売しやすい場合があります。オンラインショップは固定費を抑えやすい一方、注文ごとに送料・梱包・広告費などが発生します。

コストは「初期費用・固定費・変動費」に分ける

実店舗とオンラインショップを比較するときは、すべての支出を同じ「費用」としてまとめないようにします。

初期費用

販売開始までに発生する費用です。

  • 物件取得費
  • 内装工事
  • ECサイト制作
  • 什器・設備
  • 商品撮影
  • 初回仕入れ
  • 梱包・発送準備

固定費

販売数が0件でも発生する費用です。

  • 家賃
  • 固定給の人件費
  • ECサービス月額料金
  • サーバー
  • 有料アプリ
  • 保険
  • 保守費

変動費

商品が売れるほど増える費用です。

  • 商品原価
  • 決済・販売手数料
  • 梱包
  • 送料
  • 販売連動型の広告費
  • ポイント・クーポン
  • 返品・交換・再発送
固定費と変動費を分ける理由

固定費が高い販売方法ほど、売上が少ない月の赤字が大きくなりやすくなります。一方、変動費が高い販売方法では、売上が増えても1件あたりに残る利益が小さくなる場合があります。

実店舗で発生する初期費用

物件取得費

賃貸店舗では家賃以外にも、契約条件に応じて次の費用が発生する可能性があります。

  • 敷金
  • 礼金
  • 保証金
  • 仲介手数料
  • 保証会社利用料
  • 前払い家賃
  • 保険

地域、広さ、立地、契約条件によって大きく異なるため、「家賃○万円だから開業できる」と判断しないようにします。

内装・外装工事

  • 床・壁・天井
  • 照明
  • 電気工事
  • 空調
  • 水道
  • 看板
  • 入口・外装
  • 試着室
  • 商品陳列スペース

居抜き物件を利用して内装費を減らせる場合もありますが、設備の状態、修繕責任、撤去費なども確認します。

什器・設備

  • 商品棚
  • ショーケース
  • カウンター
  • レジ・POS
  • パソコン・タブレット
  • 防犯設備
  • 鏡・試着設備
  • 清掃用品

商品や業種によっては、冷蔵・冷凍設備、厨房、給排水など追加設備が必要です。

初回仕入れ

店舗では売り場全体の商品量も見た目に影響するため、ECより初回在庫を多く用意するケースがあります。

特にアパレルなど色・サイズ展開の多い商品では、SKU数から必要在庫を計算してください。

開業前の集客

  • 看板
  • チラシ
  • 地域広告
  • SNS広告
  • オープニング施策
  • ショップカード
開業費用の平均値をそのまま店舗予算にしない

日本政策金融公庫「2025年度新規開業実態調査」では、調査対象企業全体の開業費用は平均975万円、中央値600万円です。ただし複数業種を含む調査であり、小売実店舗だけの相場ではありません。自分の物件・設備・在庫条件から個別に見積もってください。

日本政策金融公庫「2025年度新規開業実態調査」

オンラインショップで発生する初期費用

ECサービス・システム

  • 初期設定
  • 月額プラン
  • 独自ドメイン
  • 有料テーマ
  • アプリ
  • 制作外注

無料・低価格プランと標準テーマを利用すれば、小さく始めることもできます。

一方、独自機能、基幹システム連携、オリジナルデザインなどが必要になると構築費は増えます。

商品撮影・商品ページ

オンラインでは実物を手に取れないため、写真と商品情報は削りすぎないようにします。

  • 商品全体
  • 側面・背面
  • 細部
  • サイズ比較
  • 使用場面
  • 商品名・価格
  • サイズ・素材
  • 送料
  • 発送予定
  • 返品条件

梱包・発送準備

  • 箱・宅配袋
  • 緩衝材
  • テープ
  • ラベル
  • プリンター
  • 同封物

開業時から大量購入せず、実際の注文サイズが分かってからまとめ買いする方法があります。

集客準備

  • SEO
  • SNS
  • SNS広告
  • 検索広告
  • メール

ECはショップを公開しただけでアクセスが集まるとは限らないため、販売方法と同時に集客方法も決めます。

実店舗とオンラインショップの固定費を比較

実店舗 オンラインショップ
家賃・共益費 ECサービス月額
固定人件費 有料アプリ
光熱費 サーバー・保守
通信費 ドメイン
保険 メール・在庫管理ツール
設備リース・保守 外部倉庫基本料
警備・清掃 会計・業務ツール

実店舗で特に影響が大きくなりやすいのが家賃と固定人件費です。

売上が少ない月でも、基本的には支払いが必要です。

オンラインショップでは固定費を抑えやすい一方、有料アプリや外部サービスを増やすほど毎月の固定費が積み上がります。

固定費は年間でも確認する

月額1,000円のサービスでも、5つ利用すれば月5,000円、年間60,000円です。月額が小さいからと放置せず、売上や作業削減に役立っているか定期的に確認します。

販売1件ごとの変動費を比較

実店舗

  • 商品原価
  • カード等の決済手数料
  • 買い物袋
  • 包装
  • 販売数に連動する人件費
  • ポイント・キャンペーン
  • 返品・交換

通常の商品を店頭で持ち帰ってもらう場合、1注文ごとの配送費を負担しない点は実店舗の強みです。

オンラインショップ

  • 商品原価
  • 決済・販売手数料
  • 梱包資材
  • 送料
  • 広告費
  • ポイント・クーポン
  • 返品・再発送
  • 外部倉庫の出荷作業料

低単価の商品を1個だけ配送すると、送料や梱包費の割合が大きくなる場合があります。

その場合は、セット販売、まとめ買い、関連商品、送料無料条件、梱包サイズの見直しなどを検討します。

粗利益ではなく限界利益で比較する

実店舗とオンラインショップを比較するときは、粗利益だけで判断しません。

粗利益

計算式

粗利益 = 売上 − 商品原価

販売価格6,000円、商品原価2,400円なら粗利益は3,600円です。

限界利益

販売チャネル比較で使う式

1注文あたり限界利益 = 販売価格 − 商品原価 − 注文ごとに発生する変動費

オンラインショップなら、商品原価だけでなく、決済、送料、梱包、注文獲得にかかった広告費なども差し引きます。

オンラインショップ=利益率が高い、とは限らない

家賃を抑えられても、送料・広告・梱包・返品費が大きければ1注文あたりに残る金額は小さくなります。実店舗は固定費が高くても、販売数が増えたときに1件あたりの固定費負担が小さくなる場合があります。

損益分岐点の計算方法

損益分岐点とは、利益が0になる販売数または売上高です。

注文数で計算する

損益分岐注文数

月間固定費 ÷ 1注文あたり限界利益

月間固定費が300,000円、1注文あたり限界利益が3,000円なら、

300,000円 ÷ 3,000円 = 100件

月100件で固定費を回収する計算です。

売上高で計算する

損益分岐点売上高

固定費 ÷ 限界利益率

限界利益率は次のように計算します。

限界利益率 = 限界利益 ÷ 売上

送料、決済、広告など販売数に応じて発生する費用がある場合は、単純な粗利率ではなく限界利益率を使用します。

実店舗とオンラインショップの損益分岐シミュレーション

ここでは、同じ商品を2つの販売チャネルで販売する架空例を比較します。

以下は計算方法を説明するための架空例です

実際の家賃、人件費、送料、決済手数料、広告費とは異なります。自分の事業の数字へ置き換えてください。

共通条件

  • 販売価格:6,000円
  • 商品原価:2,400円

実店舗

  • 決済手数料:180円
  • 袋・包装:50円
  • 月間固定費:650,000円

1件あたり限界利益は、

6,000 − 2,400 − 180 − 50 = 3,370円

損益分岐注文数は、

650,000 ÷ 3,370 = 約193件

売上高では約116万円です。

オンラインショップ

  • 決済手数料:210円
  • ショップ負担送料:550円
  • 梱包費:150円
  • 1注文あたり広告費:600円
  • 月間固定費:50,000円

1件あたり限界利益は、

6,000 − 2,400 − 210 − 550 − 150 − 600 = 2,090円

損益分岐注文数は、

50,000 ÷ 2,090 = 約24件

売上高では約14万4,000円です。

比較結果

項目 実店舗 オンラインショップ
販売価格 6,000円 6,000円
1件あたり限界利益 3,370円 2,090円
月間固定費 650,000円 50,000円
損益分岐注文数 約193件 約24件
損益分岐点売上高 約116万円 約14万4,000円

この例では、販売数が少ない段階では固定費の低いオンラインショップが黒字化しやすくなっています。

一方、1件あたり限界利益は実店舗の方が1,280円高くなっています。

月300件販売した場合

実店舗:

3,370円 × 300件 − 650,000円 = 361,000円

オンラインショップ:

2,090円 × 300件 − 50,000円 = 577,000円

この条件では300件時点ではオンラインショップの利益が上回ります。

どこで実店舗が逆転する?

固定費の差は600,000円、1注文あたり限界利益の差は1,280円です。

600,000円 ÷ 1,280円 = 約469件

この架空条件では、月469件前後が利益の逆転地点になります。

これがコスト比較の重要ポイント

「ECは家賃がないから有利」というだけでは判断できません。固定費が低くても1件あたり利益が低ければ、販売数が増えたときに別チャネルが有利になる可能性があります。

見落としやすいコストも比較する

実店舗で見落としやすい費用

  • 開業準備中の空家賃
  • 設備の修理・交換
  • 営業時間前後の作業
  • 売上が少ない時間帯の人件費
  • 棚卸し
  • 在庫保管
  • 閉店・原状回復費

オンラインショップで見落としやすい費用

  • 商品撮影・登録時間
  • 広告制作
  • 有料アプリ
  • 梱包作業時間
  • 配送ラベル
  • 返品・再発送
  • 問い合わせ
  • 在庫連携
  • システム保守
自分の作業時間も比較する

実店舗では接客・開閉店作業、ECでは撮影・商品登録・梱包・発送などが必要です。現金支出だけではなく、1か月に何時間必要かも記録してください。

実店舗が向いている商品・事業

試着・試用が購入判断に重要

  • アパレル
  • 眼鏡
  • 家具
  • 化粧品
  • スポーツ用品

サイズ、質感、色、使用感を実際に確認することが購入判断に大きく影響する商品は、実店舗やポップアップに強みがあります。

接客で価値を伝える商品

  • 高単価商品
  • 専門商品
  • オーダー商品
  • ギフト
  • 相談が必要な商品

顧客の悩みを聞きながら商品を提案できるため、価格だけでは伝わりにくい価値を説明できます。

地域需要や立地自体に価値がある

  • 観光地向け商品
  • 地域限定商品
  • その場ですぐ必要な商品
  • 店舗体験自体に価値がある商品

配送コストが大きい

  • 大型商品
  • 重量物
  • 壊れやすい商品
  • 温度管理が難しい商品

店舗受け取りを利用すれば、配送費や破損リスクを減らせる場合もあります。

オンラインショップが向いている商品・事業

全国に顧客が分散している

地域ごとの需要は少なくても、全国を対象にすれば一定数の顧客がいる専門商品やニッチ商品はECと相性があります。

小さく需要を試したい

最初の商品数や在庫を絞り、実際の注文を見ながら追加できます。

再購入される商品

  • 食品
  • 日用品
  • 消耗品
  • 化粧品
  • ペット用品

一度商品を確認した顧客が、2回目以降はオンラインで再注文する仕組みを作れます。

デジタル商品

  • 電子書籍
  • テンプレート
  • 動画教材
  • オンライン講座

物理的な売り場や個別配送が不要な商品はオンライン販売との相性が高くなります。

実店舗とECを組み合わせる4つの方法

1.初回は店舗、再購入はEC

初回は商品を確認・試着してもらい、2回目以降はオンラインで簡単に注文できるようにします。

食品、化粧品、消耗品などで検討できます。

2.ECで注文して店舗受け取り

顧客がECで注文し、店舗で商品を受け取る方法です。

送料負担を減らせるほか、受け取り時に関連商品を確認してもらえる可能性もあります。

3.ECで需要を確認してポップアップへ展開

いきなり長期の物件契約をせず、ECで売れた商品や実物確認の要望が多い商品を短期間の対面販売で試します。

4.実店舗の売れ筋をECへ展開

実店舗ですでに需要を確認できている商品からECへ登録すれば、販売実績のない商品を大量に掲載する必要がありません。

店舗とECの在庫を別々に管理しない

同じ商品を両方で販売する場合、EC上では在庫があるのに店舗で売れてしまった、といった在庫差異が起きないよう管理方法を決めます。

実店舗とECを選ぶ7つの判断基準

1.商品を触る必要があるか

試着・試食・試用が購入に欠かせないなら、店舗やポップアップの価値が高くなります。

2.配送しやすいか

小型・軽量・壊れにくい商品はECで配送しやすくなります。大型・重量・温度管理商品は送料を詳しく試算します。

3.顧客はどこにいるか

地域に顧客が集中しているなら店舗、全国に分散しているならECが有力です。

4.初期資金はいくらあるか

物件、内装、設備、運転資金を十分に確保できない場合は、ECや短期間の対面販売から検証する方法があります。

5.毎月何件販売できるか

希望する売上ではなく、既存顧客、予約、SNS反応、テスト販売などを使って現実的な販売数を考えます。

6.誰が運営するか

実店舗では営業時間中の接客、ECでは商品登録、梱包、発送、問い合わせなどが必要です。

7.再購入される商品か

継続購入が多い商品なら、初回を店舗、2回目以降をECへ移す方法も検討できます。

販売方法の判断チェック表

条件 検討しやすい方法
試着・試食・試用が重要 実店舗・ポップアップ
全国に少数の顧客がいる オンラインショップ
送料が商品価格に対して高い 実店舗・店舗受け取り
固定費をできるだけ抑えたい オンラインショップ
接客で高単価商品を提案できる 実店舗
商品需要がまだ分からない EC・イベント販売
リピート購入が多い オンラインショップ
地域の通行量や観光需要がある 実店舗
空間や接客体験そのものが重要 実店舗
在庫を小さく始めたい オンラインショップ

該当数だけで自動的に決めるのではなく、必ず限界利益と損益分岐点も一緒に計算してください。

90日で販売チャネルを検証する

1〜30日目:ECで需要を確認する

  • 商品を1〜5点に絞る
  • 商品写真を用意する
  • 商品ページを作る
  • 販売価格を決める
  • 送料を設定する
  • テスト注文する
  • SNS・既存顧客等へ案内する

確認する数字:

  • 商品ページ閲覧
  • 問い合わせ
  • カート投入
  • 購入数
  • 平均注文額
  • 1注文あたり限界利益

31〜60日目:短期の対面販売を試す

  • マルシェ
  • 展示会
  • ポップアップ
  • 委託販売
  • シェア店舗
  • 予約制試着会

次の数字と反応を記録します。

  • 来場者数
  • 接客数
  • 購入数
  • 購入率
  • 客単価
  • よく聞かれた質問
  • 実物を見た後の反応
  • 出店費
  • 人件費
  • 交通費

61〜90日目:同じ計算方法で利益を比較する

  • 売上
  • 販売数
  • 平均注文額
  • 商品原価
  • 決済費
  • 送料・梱包
  • 広告・出店費
  • 人件費
  • 返品
  • 作業時間
  • 1件あたり限界利益

その結果から、オンライン販売継続、ポップアップ定期開催、委託販売、店舗受け取り、小規模店舗、実店舗+ECなどを判断します。

常設店舗は「対面で売れる」と確認してからでも遅くない

商品体験自体が事業の中心でない場合は、長期の物件契約前にECや短期出店で需要・購入率・客単価を確認すると、固定費を抱える前に判断材料を集められます。

実店舗とECのコスト比較テンプレート

次の表へ自社の数字を入れて比較してください。

共通条件

販売価格 ______円
商品原価 ______円
月間販売予定数 ______件

実店舗

物件取得費______円
内装・設備______円
初回仕入れ______円
その他初期費用______円
初期費用合計______円
家賃______円
人件費______円
光熱・通信______円
その他固定費______円
月間固定費合計______円
決済手数料/注文______円
袋・包装/注文______円
その他変動費/注文______円
1注文あたり限界利益______円
損益分岐注文数______件

オンラインショップ

ショップ制作______円
商品撮影______円
梱包準備______円
その他初期費用______円
初期費用合計______円
ECサービス______円
有料アプリ______円
サーバー・保守等______円
その他固定費______円
月間固定費合計______円
決済・販売手数料/注文______円
送料負担/注文______円
梱包費/注文______円
広告費/注文______円
返品引当等/注文______円
1注文あたり限界利益______円
損益分岐注文数______件

最後に比較する

  • 初期費用が低いのはどちらか
  • 固定費が低いのはどちらか
  • 1件あたり限界利益が高いのはどちらか
  • 損益分岐点が低いのはどちらか
  • 必要な運転資金が少ないのはどちらか
  • 自分の作業時間が少ないのはどちらか
  • 商品特性に合うのはどちらか

販売開始後に比較するKPI

指標 実店舗 オンラインショップ
集客 来店者数 セッション・訪問者
商品検討 接客・商品確認 商品ページ閲覧
購入 購入率 CVR
客単価 平均購入額 平均注文額
利益 1件あたり限界利益 1件あたり限界利益
再購入 再来店・再購入 2回目購入率
品質 返品・クレーム 返品・問い合わせ
運営 接客・店舗作業時間 登録・発送・対応時間

実店舗とオンラインショップの比較でよくある失敗

初期費用だけで決める

開業費が安くても、毎月の固定費や注文ごとの変動費が高ければ長期的な利益は小さくなる場合があります。

ECなら家賃0円だから利益率も高いと考える

送料、広告、梱包、決済、返品などを差し引いて1注文あたり限界利益を確認します。

実店舗の人件費を営業時間だけで計算する

開店準備、閉店、清掃、棚卸し、発注なども必要です。

ECの作業時間を0円と考える

撮影、商品登録、梱包、発送、問い合わせにも時間が必要です。

広告費を固定費としてしか見ない

広告経由の注文については、1注文獲得するための広告費も変動費として比較すると判断しやすくなります。

高い家賃なら来店も増えると考える

立地だけで判断せず、通行量、対象顧客、購入率、客単価を確認します。

実店舗を契約してから需要を調べる

商品特性によっては、EC、イベント、ポップアップなどで先に需要を確認できます。

売上だけでチャネルを比較する

売上が多くても、固定費や人件費を差し引いた利益が小さい場合があります。限界利益・固定費・作業時間を同じ条件で比較します。

実店舗とECのコスト比較チェックリスト

初期費用

  • 物件取得費を見積もった
  • 内装・設備を見積もった
  • EC構築費を見積もった
  • 初回在庫を計算した
  • 撮影・商品ページ制作費を確認した
  • 梱包・配送準備費を確認した

固定費

  • 家賃・共益費を確認した
  • 人件費を確認した
  • 光熱・通信費を確認した
  • ECサービス月額を確認した
  • 有料アプリを確認した
  • 保守・倉庫等を確認した

1注文あたり費用

  • 商品原価を確認した
  • 決済費を確認した
  • 梱包費を確認した
  • 送料負担を確認した
  • 広告費を確認した
  • 返品・交換費を想定した
  • 1注文あたり限界利益を計算した

損益分岐

  • 月間固定費を合計した
  • 損益分岐注文数を計算した
  • 損益分岐点売上高を計算した
  • 売上が計画の半分でも資金が持つか確認した
  • 販売数が増えた場合の利益も比較した

商品・顧客

  • 試着・試用が重要か確認した
  • 配送しやすい商品か確認した
  • 顧客が地域に集中しているか確認した
  • 全国に需要があるか確認した
  • 再購入される商品か確認した
  • 対面接客で単価が上がるか確認した

実店舗とオンラインショップのコストに関するFAQ

実店舗とオンラインショップはどちらが安いですか?

一般的には、物件・内装・設備を持たずに始められるオンラインショップの方が初期費用と固定費を抑えやすくなります。ただし、送料、梱包、決済、広告、返品などの変動費が大きくなる場合があるため、1注文あたり限界利益まで比較してください。

オンラインショップの方が利益率は高いですか?

必ずしも高くありません。実店舗は家賃・人件費が大きくなりやすい一方、ECには送料・広告・梱包・決済などがあります。販売数と1注文あたり限界利益によって結果は変わります。

損益分岐点はどう計算しますか?

注文数で確認する場合は「月間固定費÷1注文あたり限界利益」で計算します。限界利益は、販売価格から商品原価と注文ごとに発生する変動費を差し引いた金額です。

実店舗を始める前に何か月分の資金が必要ですか?

一律には決められません。家賃、人件費、仕入れ、契約条件、季節性などから、売上が計画を下回った場合も試算してください。開業費とは別に運転資金を確保します。

ECで売れてから実店舗を出す方がよいですか?

商品体験や立地自体が事業の中心でない場合は、EC、マルシェ、ポップアップ等で商品需要・顧客層・客単価を確認してから常設店舗を検討する方法があります。

ポップアップは常設店舗より低リスクですか?

長期の物件契約を避けられる点では検証に使いやすい方法ですが、出店料、什器、搬入、交通費、人件費などが発生します。売上だけでなく顧客反応やECへの再購入も確認してください。

実店舗とECを両方運営してもよいですか?

可能です。店舗で商品を確認してECで再購入する、ECで注文して店舗受け取りするなど、それぞれの強みを組み合わせられます。ただし、価格・在庫・顧客情報・返品ルールの管理方法を事前に決めてください。

実店舗とECで価格を変えてもよいですか?

販売チャネルごとのコストやサービス内容が異なるため、価格や特典の設計が異なる場合はあります。顧客が混乱しないよう、送料、店舗サービス、限定商品など違いの理由を分かりやすく説明してください。

開業費用の平均975万円を実店舗予算の目安にしてよいですか?

そのまま使うことはおすすめしません。日本政策金融公庫の2025年度新規開業実態調査は複数業種を含む新規開業企業の調査です。物件、立地、内装、設備、在庫など、自分の事業条件から個別に積み上げてください。

まとめ

実店舗とオンラインショップを比較する7項目
  1. 販売開始までの初期費用
  2. 毎月発生する固定費
  3. 1注文ごとに発生する変動費
  4. 1注文あたり限界利益
  5. 損益分岐注文数
  6. 商品・顧客との相性
  7. 必要な運転資金と作業時間

実店舗とオンラインショップのコストを比較するときは、「どちらが安いか」だけでは判断できません。

実店舗は物件・内装・家賃・人件費などの固定費が大きくなりやすい一方、配送費を抑えられ、試着・試用・接客によって商品価値を伝えやすい強みがあります。

オンラインショップは固定費を小さく始めやすい一方、決済、梱包、送料、広告、返品などの変動費が注文ごとに発生します。

そこで、販売価格から商品原価と注文ごとの変動費を引き、1注文あたり限界利益を計算してください。

さらに「月間固定費÷1注文あたり限界利益」で損益分岐注文数を求めれば、黒字化に必要な販売量を比較できます。

試着や接客が重要な商品なら実店舗、全国に顧客が分散する商品や再購入商品ならオンラインショップが有力ですが、必ず利益計算と合わせて判断します。

需要がまだ分からない場合は、最初から常設店舗を契約せず、EC、イベント、ポップアップなどで商品需要・購入率・客単価を確認する方法もあります。

最終的には、実店舗かECかの二択ではなく、「店舗で初回体験、ECで再購入」「EC注文+店舗受け取り」など、自社商品の強みを生かす組み合わせも検討してください。

まず両方の「1注文あたり限界利益」を計算する

実店舗は家賃だけ、ECは月額料金だけで比較せず、商品原価、決済、送料、梱包、広告などを含めて1件売れたときに残る金額を計算してください。そのうえで月間固定費を割り、黒字化に必要な販売件数を比較します。

オンラインショップの開業予算を確認する

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